開催終了
展覧会
横井照子
「見えるものの向こう」
1950年代前半までの横井照子は、対象物を忠実かつ写実的に表現していました。
しかし、渡米を契機にありのままに表現することをやめて抽象的に表現したり、見たものと抽象表現を組み合わせたりして描いていきます。「見たままを描かない、自由な表現」「本来、色・点・線などに備わっている造形要素」など、彼女は表現に自己の内面や心象から生まれる造形性も追い求めていったのです。
当企画展では具象と抽象の狭間にある「見えるものの向こう」に位置する作品に焦点を当てます。作品タイトルと絵画を突き合わせて彼女の頭の中に広がる世界を考えてみたり、色や形から何かを想像してみたり、画面の持つエネルギーを感じてみたり…。ちょっぴり不思議な感覚になる「向こう」側の作品鑑賞をお楽しみください。
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《Herbstlandschaft》
1957年 油彩、カンヴァス -
《Promenade》
1971年 リトグラフ、紙